DATE:2023年7月15日(土) 9:30 - 11:00
会場
浄土宗照福山顕光院圓應寺
カテゴリー
浄の瞑想
仏道修行で大事な3つの事があります。
一、掃除
ニ、読経
三、学問
その1つ目が“掃除”です。
掃除はお坊さんの修行の一つでもあり、心ともつながる深い作業です。
何事も全ての基本には掃除、整えるということが大事なのです。
場所を整えることが物事の始めになります。
誰のためでもなく、ただ無心に。穏やかな掃除の時間を持つことは、空間だけでなく、自らの心も美しく整えてくれるのです。
掃除の目的は、汚れた場所をきれいにすること。もちろんそうなのですが、掃除という行為自体にも人の心を穏やかにする素晴らしい効果があります。
数ある仏さまの中で特に身近な阿弥陀さまはご縁日が毎月15日になります。
縁日は仏さまや神様と特に縁を深く結び、格別のご利益を受けることができる日です。
作務の後は、参加者の皆さまそれぞれの
家内繁栄、家内安全、心身健全、無病息災、疫病退散、福徳圓満、心願成就、世界平和
福恵増長、道業増進、経済復旧、臨終正念、必得往生、罪業消滅、罪障消滅、業障滅塵
を御祈願させていただきます。
その後は淨の瞑想の中で感じた気づきと労い等を言葉にしてみる茶話の時間を共に過ごします。
掃除がもたらす脳と心の関係
掃除はお寺のお勤めに欠かせないものです。(もちろん、家庭でも会社でも掃除は大事ですが)。この掃除という行為、気持ちだけでなく脳もスッキリさせる効果があります。それはなぜなのでしょうか。
人間は、視覚から入ってくる情報でたくさんのことを処理しています。目の前が散らかっていると脳のセンサーは常に色んなものを認識し続けなければなりません。気が散りやすく、マインドワンダリング、つまり心ここにあらずの状態になっています。そして、脳で処理しなければならない情報が多すぎるため、脳疲労を起こします。マインドフルネスの逆ですね。これは、集中力の低下や疲れ、うつ症状にもつながっていきます。
人間が一度に発揮することのできる注意力には限りがあることが分かっており、これを「注意資源」と呼んでいます。散らかった部屋を眺めていると、色々な物に同時に注意を向ける状態となってしまい、注意資源をすぐに使い切ってしまうのです。だからこそ、脳疲労を起こさないためには、「視覚情報をシンプル化」することが肝要です。言い換えれば、そこに向ける「注意の量」を減らすことに大きな意味があるのです。うつ症状のある人のリハビリでも、掃除や整理整頓は初期に行われるトレーニングで、改善に大きな成果を上げています。
もうひとつ、掃除が心のケアに有効な作用があります。それは、自分でその空間をきれいにすることができた、という達成感を得ることで「自己肯定感が上がる」ということ。現代社会は仕事が細分化され、自分が行っていることの成果や達成感が得にくい社会です。例えば農作物を育て、収穫して人の手に届け、おいしいと喜ばれる。こういった、実感しやすい達成感があまりないのが現状です。ところが、掃除は自分の手を動かすことで、目に見えてその場所がきれいになっていく。
掃除は、場を清める意味もありますが、「自分自身で、神聖な場所を調えることができた」という達成感で、自己肯定感を得る効果があるのです。
淨の瞑想の心得
・掃除を儀式化してみる
・物を持つことに執着しない
・物をあるべき場所に置くように心掛ける
・心の汚れを払う時間だと考える
・床をきれいに磨いてみる
◆日時
7/15(土) 9:30~11:00
◆参加費
無料
◆用意するもの
・動きやすい服装(作務衣はなくてもOK)
・水分
・タオル
・軍手
予約
現在、予約受付期間ではありません。