日想観と歩く瞑想
令和八年 三月 観察行
静の瞑想「マインドフルネス浄土禅」のご案内です。
三月は、冬から春へと移り変わる、心と身体を整える節目の季節。
桃の節句は、もともと「流し雛」と呼ばれ、
自分の穢れや迷いを人形に託し、水に流して清める祈りから始まったと伝えられています。
古の人々は、季節の節目ごとに立ち止まり、
自分を振り返り、反省し、感謝しながら日々を生きてきました。
同じ頃、奈良の東大寺では、千年以上続く祈りの行
「お水取り」が行われます。
自らの過ちを静かに見つめ、
そしてすべての人々の迷いが許されるよう願い、
心身を清めながら仏さまのまわりを巡り歩き、祈りを重ねていきます。
その祈りは、平和や安らぎ、豊かさへの願いへとつながっていきます。
七十二候ではこの頃を
『桃始笑(ももはじめてさく)』
――桃の花がほころび、春が目覚め始める頃といいます。
まもなく春のお彼岸を迎えます。
仏教では、私たちが生きる世界を「此岸(しがん)」、
ご先祖さまや安らぎの世界を「彼岸(ひがん)」と呼びます。
春分の日、太陽は真西へと沈み、
その方向には極楽浄土があると伝えられています。
私たちの心は、ときに穏やかに、ときに激しく揺れ動きます。
それはまるで、流れを変え続ける川のよう。
この揺れ動く心の流れを見つめながら、
西の彼方の光を想う修行――
それが「日想観」です。
夕焼けの静かな光を心に思い描くとき、
内側に「善」と「浄」が広がり、
あたたかな安らぎに包まれていきます。
本観察行では、三つの瞑想をゆっくりと体験していきます。
一炷目
坐禅の姿勢で、暗闇道場にて静かに坐ります。
視覚を手放すことで五感が研ぎ澄まされ、
過去でも未来でもない
「いま・ここ」 に意識を戻していきます。
二炷目
西方浄土をイメージする「日想観」。
夕陽のぬくもり、風の気配、空気の広がり…。
五感をやさしく開きながら、観察する瞑想を行います。
三炷目
「南無阿弥陀仏」の響きとともに、
特別な結界に護られた本堂内陣をゆっくり歩みます。
そこは、二炷で心に描いた極楽浄土の象徴。
歩きながら身体感覚に意識を向ける
“歩く瞑想”として、
静かにボディスキャンを行います。
「観察行」とは、
身体・言葉・心の三つの行いの中でも、
心を見つめる修行です。
私たちの心は、知らず知らずのうちに
過去や未来へと旅をしてしまいます。
観察行は、そんな心をやさしく「今」に戻すトレーニング。
ここに在る瞬間こそが、
幸せを感じるための大切な軸となります。
阿弥陀さまは、すべての人を包み込む
無限の慈しみの象徴です。
そのあたたかな慈悲を感じながら、
「今」「ここ」に安心して身を委ねるとき、
心には自然と、感謝とやさしさが満ちていきます。
マインドフルネス浄土禅は、
身と心を静かに調え、
穏やかで和やかな集中を育てる時間です。
上へと巡る気の流れを感じながら、
ストレスや不安がやわらぎ、
曇りのないまなざしで世界を見つめる感覚が育っていきます。
そして気づくでしょう。
すでに、日常の中に、
静かな幸せが息づいていることに。
礼拝行とともに六度のチャレンジで「先達(せんだつ)」の称号を授与し、圓應寺輪袈裟を贈呈致します。
携行品、服装
軽い運動ができる服装、あれば数珠
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